テストでケアレスミスを減らすには?

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「うちの子はケアレスミスが多いので、よい点数がとれない。」と悩んでいる親御さんが多くいます。ケアレスミスは対策のしようがないと思っている方もいますが、決してそんなことはありません。とはいえ、いきなり子供に「ケアレスミスをなくしなさい!」と叱りつけても改善するものではありません。

ケアレスミスは人間であれば誰でもする可能性があることなので、むやみに叱るのは逆効果です。普段の学習でケアレスをミスをいかに減らすかという対策をとることが大事です。


「ケアレスミスは本人の意識の問題なので気合を入れれば、ケアレスミスは防げる。」などと言う人もいますが、テストのケアレスミスは大人が仕事でやらかすケアレスミスとは異なります。テストでのケアレスミスに関しては、意識の問題というよりは、普段の学習方法の見直しをしたほうが効果的です。

ケアレスミスをする子供としない子供

私はこれまでに何十人もの生徒の家庭教師をしてきましたが、同じように教えていて、同じくらいの勉強量をしていても、ケアレスミスをほとんどしない生徒とたくさんケアレスミスをする生徒がいます。

これはもって生まれた能力の影響が大きいと思います。大して勉強しなくてもテストでよい点数を取れる生徒がいる一方、こつこつと真面目に勉強しているのに成績がぱっとしない生徒がいるのと同じです。

自分のお子さんが『頻繁にケアレスミスをするタイプであれば、努力なしには改善しない』ということです。まずは親御さんがそれを受け入れることが重要です。

叱るのは逆効果

優秀な親御さんの場合、自分は絶対にこんなミスをしないのになぜ子供はこんな問題を間違えるのかとイライラして、ついつい子供を叱っていまう傾向にあります。

「またケアレスミスばっかりして!」などという言い方は絶対に避けた方がよいです。お子さんなりには頑張った結果、ケアレスミスをしてしまったのであれば、このような言葉を親御さんから言われるのは大変ショックで、自信を無くしてしまいます。

一生懸命勉強した結果のミスであれば、叱りたくなる気持ちをぐっと抑えて、叱るのではなく、次回につなげられるような易しい言葉をそっとかけてあげるほうが効果的です。

とにかく問題をたくさん解く

ケアレスミスをもっともしやすい教科は数学(算数)です。計算問題がきちんとできないと、応用問題の解き方が仮に合っていたとしても、計算ミスで得点につながりません。

したがって、数学ではとにかく計算問題を死ぬほど解く練習をすることです。『計算問題は8割できればよい。』という考えではダメです。『計算問題は絶対に100%正解できる。』と言えるまで練習をしておくことが重要です。

標準的な学力生徒であれば1~2回練習すればできるようになる問題が、勉強が苦手な生徒の場合は5回以上やってようやくできるようになります。とにかく何度も何度も繰り返し学習をすることが大切です。多くの生徒はそれをやらないため、成績がどんどん低下していきます。

私が教えている生徒の多くは、最初は平均点より下のレベルです。そのような生徒は、いわゆる普通の生徒よりも習得するのに多くの時間を必要とします。すなわち、普通の生徒と同じだけ勉強していても、普通レベルにならないということです。普通の生徒の3倍、5倍の勉強をして、ようやく平均レベルになるのです。

こればかりは生まれ持った能力的なモノなので、悔やんでも仕方ありません。

努力次第で十分上のレベルに到達することができます。そのためには「繰り返しできるまで練習する」ことです。そうすることで自然にケアレスミスも減っていきます。

私の生徒でも、ケアレスミスばかりしていた中学生が毎回計算プリントを10枚宿題としてやり続けていたら、ケアレスミスはグンと減って、定期テストで70点以上(以前はよくても60点)続けてとれるようになりました。

何度もできるまで練習するという意味では、公文式は非常に効果的です。書店に行けば、公文式の問題集が販売されているのでそれらの問題集をおすすめします。ただ注意点としては、学校の教科書よりもやや難易度が高い問題が含まれているため、平均レベルを目指すのであれば、すべてを完璧にする必要はありません。

家庭教師をつけているのであれば、家庭教師にお願いして計算問題をたくさん宿題にだしてもらうのがよいと思います。

※学校の勉強に全然ついていけてない場合は、問題集をやらせてもできなくて無意味なので、まずは家庭教師をつけるなどして勉強の内容をしっかり理解することからはじめる必要があります。

知識をしっかりと定着させる

理科や社会では、理解していたのにテストで問題が解けなかった、ということがよくあります。これはなんとなく理解していただけで、確実に理解していためです。

たとえば、

・徳川8代将軍は?

という問題には「徳川宗吉」と簡単に答えらるのに、

・徳川宗吉の行った政治について5つ上げなさい

という問題となるとすぐに答えられない場合は、なんとなく理解しているだけで知識として定着していないのです。先生になったつもりで、説明できるくらいの知識がつけば、テストでも焦ることなく着実に点数がとれるようになります。

社会は暗記することが多いので、しっかり事前準備さえしておけば、ミスをする確率は低いです。いかに事前に勉強するかどうかが重要です。

社会の点数が極端に悪い生徒(40点以下)の場合には、暗記力が著しく低い可能性が考えられます。私の教え子でもそのような生徒がたまにいます。

具体的に言うと、1時間前にできた問題をすっかり忘れているのです。ですから、1週間もたてばほぼすべて忘れてしまいます。そのような生徒については、能力の限界があり80点などを目指すのは非常に難しいので、基礎的な問題のみを解けるようにして目標を60点位にしています。

著しく暗記ができない生徒については、能力の限界があり、無理にやらせても子供が気の毒です。子供の能力を見極めたうえで、適切な目標設定をすることも重要だと思います。

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