新型コロナウイルスによる臨時休校で多くの学校が5月のGW明けまで休校となっています。私はプロの家庭教師としてオンライン、オフラインともに教えていますが、現在はすべての授業をオンラインで行っています。
現在中学生5名のオンライン家庭教師をしていますが、学校によって休校中の課題の量が全然違います。塾や家庭教師をつけたり、自宅学習をきちんとやっている生徒とそうでない生徒での学力格差はものすごいことになっています。
実例を踏まえて紹介していきます。
学校により対応が異なる
私はオンライン家庭教師で現在6名の中学生を教えています。このうち1名は海外在住(駐在員のご子息)です。ここでは日本在住の中学生5名について紹介します。
- A君 :中3、東京都、公立中学、男子、指導歴2年
- Bさん:中3、東京都、私立中学、女子、指導歴2年
- Cさん:中2、愛知県、公立中学、女子、指導歴1年
- Dさん:中3、千葉県、公立中学、女子、指導歴1か月
- Eさん :中2、神奈川県、公立中学、女子、指導歴1週間
青字の2名は新型コロナウイルスで休校になってから指導を開始した生徒です。他の3名は1年以上指導しています。
(私立中学に通う生徒)
中3のBさんだけは私立中学に通っています。高校と大学が付属しているため、高校受験はなく内部進学で高校に進学できます。2月中旬より休校となっていますが、4月からは毎日、双方向のオンライン授業を受けています。宿題も通常の授業と同じように出されているので、5教科に関しては休校中もほぼ通常通り勉強ができているようです。Bさんが通う私立学校のようにオンライン授業ができる学校では、カリキュラム通りに授業が行われています。
(公立中学に通う生徒)
他の4名は公立中学に通っており、どこもオンライン授業はありません。学校によって出された課題の量は随分異なります。
A君(東京都の区立中学3年生)は4月に始業式に行ったものの教科書の配布はなく、課題も2年生の復習プリント数枚だけです。3年生の勉強に関しては特になにも言われていないとのことです。4月下旬時点で、教科書の配布もなく、追加課題もだされていません。高校受験の年なのに、2か月丸々授業が出来ていない状況は深刻です。A君に関しては私のオンライン家庭教師を受けており、宿題もみっちりやっているので英数に関しての勉強の遅れはありませんが、何もやっていない生徒は深刻な問題です。
Eさん(神奈川県の中2)は始業式で教科書が配布され、ワークのような冊子の課題5教科分(中1の復習)が出されました。1教科20~30ページあるとのことなので、そこそこボリュームはあります。
他の学校でも課題が出されていますが、内容は前学年の復習で、4月に学習する現学年の分野については未着手です。授業ができないので当然といえば当然ですが…。
公立の小中学校においては、勉強に対するサポートはほとんどない状態なので、やらない生徒はどんどん学力低下していくでしょう。
休校中の学力格差は大きい!
現状は上記のような状態です。まず、私立と公立で格差がついています。オンライン学習環境が整っている私立学校はオンラインで授業が普通に行われています。
一方、公立中学に通う生徒の場合、現行学年の分野は自分でやらなければ全く手つかず状態になってしまいます。
※一部地域ではオンライン授業を導入するというニュースがありましたが、ごく一部の地域のみです
そのため、休校中もきちんと勉強をやっている子供と何もやっていない子供の教育格差がすでについています。3月からすでに2か月たっているので、その差はかなり大きなものです。
私は英語と数学をオンラインで教えていますが、3月から教えている生徒に関しては、すでに1学期に学習する内容を終えています。
学校の授業がないぶん、自宅で宿題をきちんとやってもらうことで、通常よりも早いペースで進めることができています。英検3級の勉強も並行して進めている生徒もいます。
何もやっていない生徒と比べると新学期の勉強ではかなり余裕がある状態です。
規則正しい生活が基本
4月中旬から指導を頼まれた中2の女子がいますが、3月から休校で生活リズムがかなり乱れていました。夜遅くまでゲームをやっていて、起床は10時過ぎ、日中はゲームやYouTubeを見て過ごしていたとのことで、3月の臨時休校中は自宅での勉強はほとんどしていない状態でした。
親御さんがこのままでは勉強が遅れてしまうと心配して、4月中旬に私のところに家庭教師を依頼してきました。
現在は週3回、朝10時から私の家庭教師を受けているので、朝は起きるようになりました。宿題も真面目にやってくるので、自宅での学習時間はかなり増えて、順調に進んでいます。GW明けには1学期の内容を終えるペースです。
新型コロナウイルスが収束するのはいつになるかわからないため、このままさらに休校が長引けば、どんどん格差は広がっていきます。自宅での学習ができていないと、休校明けに取り返しのつかないことになっている可能性もあります。
『9月から新学期にしたほうがよい!』などという声もでてきていますが、そう簡単に新学期が変更になるとは思えません。学校に文句を言っていても何も変わらないので、やれることをきちんとやっておくことが重要です。
やっている子は休校中のほうがむしろ勉強時間が増えて、かなり進んでいます。今からでも遅くないので、自宅学習ができていないお子さんには自宅学習をきちんとやらせることが重要です。
YouTubeなどの動画学習ができるのは一部の子供のみ
今はYouTubeなど気軽に見れる動画がたくさんあるので、それをみて勉強すれば学校の授業の代わりになるという意見もちらほら聞きますが、動画学習を独学でやるのは簡単なこととではありません。まだ学校で習っていない分野の予習ともなればなおさら難しいことです。
やる気があり、親から何も言われなくても自分で勉強するタイプの子には向いている学習方法ですが、多くの中学生にとって動画をみて自分で学習を進めていくというのはとても難易度の高いことです。
自分だけではできない場合は、塾、家庭教師、通信教育(進研ゼミなど)などで学ぶのが効率的です。オンラインの塾や家庭教師には様々な教え方があるので、いくつかの体験授業を受けてみるのがよいでしょう。
お子さんにあった学習方法で休校中も勉強をきちんと継続することがとても重要です。
>>【小・中・高校生】自宅・オンライン学習おすすめサービスまとめ
私のオンライン家庭教師(中学生対象)の空きはあと1名です(時間によりますが)。詳しくは下記をご覧ください。
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